Ads by Google |
|
--/--/--(--)
|
新しい記事を書く事で広告が消せます。 |
あれ、さっき会いませんでしたかね? |
|
2008/08/20(Wed)
|
クラスには既に二人いた。出席番号順に座るみたいだから、誰がどの席に座るか大体分かる。 「吾妻凌介、黒磐徹、佐倉凪、島大作、伊達和臣、新見連、柊はじめ、三浦健太、雪村護、竜崎遥華――で、十人ね」 クラス名簿を見ながら、座る席を確認する。 教壇から向かって見ると、机が三列に並んでいて、真ん中の列には四つある。僕の出席番号は九番だから、廊下側の列の前から二番目だ。 和臣は僕の手のクラス名簿を覗き込んで、座ってるクラスメートの確認をする。 「あっちが島大作くん。そっちが柊はじめくん――で、あと二人か」 島くんは座ってても分かるくらい背が高くて、黒い髪がツンツンとはねていて、ちょっと格好いいカンジ。首筋から細くて長い三つ編みがうっすら見えてるから、もしかしたら、かなりオシャレなのかもしれない。 柊くんはおっとりした雰囲気の美人。手には編み物の棒、机には毛糸が乗っている。季節外れだけど、それを帳消しにするくらいの優雅さがあった。美人は得だと思う。 僕は指折り数える。さっき会ったのは、吾妻くん、新見くん、ハルくんにナギくん。それから僕と和臣に―― 「さっきの番長、確か『黒磐』とか言ってたじゃん。あと一人だろ」 「あ、そっか」 「……すまない」 思わず男でも振り向いてしまうような、とてもイイ声がして。僕はいきおいよく首をそちらへと向けた。僕の口から謝罪よりも先に出てきたのは、感嘆の溜め息だった。 「うわ。格好イイ」 黒い髪はしっとり濡れて、背も高く、がっしりとした体つき。ハーフなのかもしれない、顔の彫りも深いし、目はきれいな水色をしていた。女の子だったら、きっときゃあきゃあ言うような格好だ。 「誰、かな――あ、まだ来てない番長じゃないほうかな」 しかし、座った席を目で追えば――窓側の前から二番目。 「……出席番号二番目、は。黒磐サン」 僕は持っていたクラス名簿を手放してしまった。 和臣が楽しそうに呟く。 「劇的前後関係皆無げんしょー!」 まったく、そのとおりだった。 |
コメント |
コメントの投稿 |
|
|
|
|
トラックバック |
|
トラックバックURL
→http://bukigura.blog116.fc2.com/tb.php/12-bfe61cbc |
| メイン |

